22.04.22 24.04.01 更新

<卒業生インタビュー>Holiday Sunset Coffee 永田凌也さん

学生インタビュー
卒業生
東京校

 

「ウィズコロナ」の時代。外食産業を担う卒業生たちは、今どのような心持ちでビジネスをしているのでしょうか?最前線で活躍されている卒業生にヒントをもらうべく、「Holiday Sunset Coffee」永田 凌也さんにインタビューを行いました。

 

 

DSC_5632.jpg

 

 

<在校中について>

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジでのコース名、卒業年次を教えてください。

コーヒーロースト&ブリューコースです。6カ月コースで、2021年3月の卒業です。

 

 

―――― 入学時は、おいくつでしたか。

入学時は25歳です。

 

 

―――― スケジュール、クラスの規模についても教えてください。

週1回、日曜の午後のみ4時間の授業がありました。前半は基礎コース、残り3カ月は応用コースと分かれていましたね。基礎コースは25名くらい、応用コースは18名ほどでした。

 

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジを選ばれた理由を教えてください

建設業界で内勤として働いていましたが、漠然と好きなことで仕事をしたいと思っていました。建設業は、作るものが大き過ぎて、「作った」という実感がなかなか得られなくて……、思い描いていた働き方とギャップがありました。そこで、何か身近なもので作り出せるものはあるだろうか?と考えたときに、コーヒーがいいと思いました。もともと、ものを作るのが好きなので、コーヒーは面白そうだと思って入学しました。

ただ、JBAバリスタライセンスを取得する「JBAバリスタライセンスコース」と、「コーヒーロースト&ブリューコース」で、どちらに通うかはすごく迷いました。JBAは、エスプレッソを淹れる授業があり、後者は焙煎とハンドドリップがメインのコース。両方通うことも検討しましたが、平日は働いているので土日しか通えません。そこで、まずは基本的なコースを受けようと思い、焙煎とハンドドリップを学ぶ「コーヒーロースト&ブリューコース」に決めました。

 

 

―――― 学びたい、身につけたい目標は何でしたか?

独立・開業するのに必要なコーヒーの知識と技術ですね。

 

 

――― レコールバンタンキャリアカレッジでは、現役のクリエイターが講師をしています。この点についてはどのように感じますか。

レコールバンタンキャリアカレッジを選ぶときも、講師がプロフェッショナルで、信頼できる点は、スクールを選ぶポイントのひとつではありました。

 

 

――― 印象に残っている講師は?

PASSAGE COFFEE」オーナー佐々木修一講師。業界で活躍する方から教えてもらったことは、改めて良かったなと感じます。

 

――― 教えてくれた講師はいかがでしたか?

卒業後も、佐々木講師にはずっとお世話になっています。「PASSAGE COFFEE」さんで、焙煎機を借りる「シェアロースティング」をさせてもらっています。

一般的には、自分が築いてきた焙煎方法を教えたくない人の方が多いと思うんです。佐々木講師は、とてもオープンで、惜しみなく知識や方法を教えてくださいました。例えば、「コールドブリューの豆と水の比率は、こうすると美味しくなるよ」とか。お店を出すにあたっても「テイクアウトカップはスリーブ付けるのが面倒だから元々二重断熱になっているカップが良いよ」とか「カップや備品はこの会社で買うのがおすすめだよ」など具体的なアドバイスをいただきました。卒業後も、ずっとやりとりさせていただいているので、この繋がりにはとても感謝しています。

 

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジでの学びが「実践的だった」「今のビジネス」に活かされていると感じることは?

最も印象的だったのは、ハンドドリップの抽出する水を変えた授業です。硬水と軟水、また軟水の中でも硬度が違うものを複数使い分けて、それぞれの味わいを試飲しました。使う水によって、まったく違う味わいになることを知ることができました。実際に、自分のお店で出すときに「市販の水なら、この銘柄がハンドドリップに合う」と教えてもらいました。また、焙煎とハンドドリップのテストでは、自分で焙煎した豆を使って、佐々木講師にハンドドリップで淹れて評価してもらいました。これは、いちばん実践的でしたね。

 

 

―――― 当時は、どのような評価だったのですか?

それが、絶妙に微妙で(笑)。「まぁ美味しいんだけど、インパクトに欠けるよね」と言われました。前日から準備していたので、とても悔しい思い出ですが、今となってはそのコメントもモチベーションになっていると思います。

 

 

―――― 印象的だったイベント、販売実習などはありますか。

コロナの影響で、ありませんでした。1年前はオンライン授業がメインだったと聞いているので、その点では授業は対面形式だったので実践的でした。

 

 

DSC_5653.jpg

 

<卒業後について>

 

―――― 開業された経緯をお教えください。

2021年7月からスタートしています。会社は続けているので、副業として営業しています。自分のお店を持ちたいと思いましたが資金がなかったため、まずは初期費用があまりかからないケータリング形式で始めました。2022年中に今勤めている会社を退職予定で、10月にはコーヒーショップに就職し、エスプレッソの淹れ方や運営方法などを学ぶ予定です。

 

 

―――― 開業前に、まずコーヒーショップに就職される予定なんですね。

そうですね、お店で働きながらエスプレッソの基礎や店舗の運営方法などを学んでから、実店舗を構えたいと思います。

 

 

DSC_5673.jpg

 

―――― 開業された時期、場所、店名、コンセプトなど、こだわりをお教えください。

 

<店名・コンセプト>

Holiday Sunset Coffeeです。

休日に、自然があって、サンセットがあって、そのときに飲むコーヒーって最高だなと思って名付けました。最高だと思うものを組み合わせた感じです。

 

<ロゴデザイン>

佐々木講師の知り合いのイラストレーターさんを紹介してもらいました。ご提案いただいた4案の中で、最もスッキリしたデザインを選びました。程よいゆるさもあり、ホリデー感、サンセットのキレイさも伝わります。お店のコンセプトに合う、引き算のデザインをしていただいたと思います。

 

<場所>

渋谷の美容室LECOの、入口付近のオープンスペースです。

もともと、LECOさんの店長・小林さんに髪を切ってもらっていました。レコールバンタンキャリアカレッジに入学して、コーヒーを学んでいることも全部お話していました。すると、「水曜日は「MILK TEA SERVICE』さんが出店しているけど、(こちらの記事をご参照ください。▶https://www.lecocare.jp/information/detail/1380.php)土曜日だったらスペースが開いてるよ」と声をかけていただいて。「やってみたいです!」と即答しました。

 

<客層>

年齢層的には、10代、20代の方が多いですね。特に「ミルクブリュー」は珍しいので、カラーなど、待ち時間が長い施術をするお客さまに好評です。集客ツールは、SNSがメインです。

 

 

DSC_5619.jpg

 

―――― 特にオススメのメニューについてお教えください。

メニューは「ハンドドリップ」(400円・税込)、「エアロプレス」(400円・税込)、「コールドブリュー」(400円・税込)などがありますが、特に、ミルクにコーヒーの粉を5~6時間つけて抽出した「ミルクブリュー」(400円・税込)が人気です。コーヒー特有の苦みがなく、カフェラテよりもまろやかな味わいです。浅煎りコーヒーの長所である「甘さと酸味」が感じられる一杯です。

 

 

―――― ミルクブリューにはどんな牛乳を使っているんですか?

タカナシ乳業さんの低温殺菌牛乳を選んでいます。いちばんまろやかで、コーヒー豆との相性がすごく良いです。コーヒーの味わいを消さずに、引き立ててくれます。

 

 

―――― 機材の搬入、保管はどのようにしていますか?

台は、置かせてもらっています。LECOさん以外の場所に出店する際は、前日に車で台を運びに来ます。

営業時、毎回クーラーボックス一個を持ち運んでいます。中には、氷、水、仕込んだコールドブリューのボトルが入っています。

 

 

―――― 生豆の仕入れはどのようにしていますか?

PASSAGE COFFEEさんから購入しています。個人でも100gから購入できます。

私は大体2週間に1回行って、1回で3〜4kg仕入れて、その場で焙煎しています。

 

 

―――― 間借りするにあたり、出店費などはどのようになっていますか?

有難いことに、スペースや電気など全て無償で借りさせていただいています。

 

 

―――― 間借り営業のリスクはありますか?

スペースを無償で借りさせていただいているので、リスクはないです。

コロナ禍以前、LECOさんでもコーヒーメーカーで淹れたコーヒーをお出ししていたそうです。状況が落ち着いて、もう一回やるかどうか検討されたそうですが「作業が一つ増える」懸念があったそうです。美容師さんからすれば、コーヒーを淹れる作業が無くなるので、LECOさんにとっても効率的だと考えてくださいました。

 

 

―――― 開業されて経験されたご苦労についてお聞かせください。

天候に左右されてしまうことですね。雨でも営業できなくはないんですが……以前、アパレルショップの目の前でポップアップをやらせていたいだことがあります。雨を遮るシェードがないと、雨天時は断念せざるを得ませせん。

もう一点は、営業しているのが地下なので、通りすがりのお客さまが少ないことです。集客は難しいですね。SNSに投稿はしているんですが、色んな人に知ってもらうことが直近の課題です。ポップアップに出店させてもらうことで、認知度を上げていければと考えています。

 

 

―――― ポップアップの場所は、どのように見つけているのでしょうか。

LECOさんでの営業で知り合った方がメインです。古着のブランドを展開されている人からお声掛けいただくなど、お客さまからの繋がりが多いです。また、LECO店長の小林さんが絵を描いているので、その繋がりから広がっていくこともあります。

 

 

―――― SNS投稿の際に気を付けていることは。

シンプルなものが好きなので、ゴチャゴチャさせないことは意識しています。できるだけシンプルなものを投稿するようにしています。未だ、上手く活用できている自信はないので、これからアップデートしていきたいですね。

 

 

―――― 新型コロナウィルスの流行で、心がけていらっしゃることについてお教えください。

営業させていただいている場所が、屋外で開放感があるスペースなので、換気については不安なく営業させてもらっています。また、基本的にテイクアウトか、サロンの中で飲まれる方が多いです。この業態であることも、運が良かったと思います。

 

 

―――― アメリカンヴィーガンクッキー「ovgo B.A.K.E.R」さんを販売していらっしゃるんですね。

そうなんです。「販売させていただいていいですか」とDMしたらOKしてもらえたので。小伝馬町のお店で食べたときに、「ヴィーガンで、こんなに美味しいんだ!」と感銘を受けたのがキッカケです。「ovgo B.A.K.E.R」さんは卸をされているので、ネットで注文して販売しています。個人的にも、健康を気にしています。

 

 

―――― 飲食ビジネスの面白さ、喜びについて教えてください。

いちばんは人です。お客さまと話をしている時間が楽しいです。

これまでの仕事はデスクワークがメインで、PCと向き合う時間が多かったんですが、お客さんと直接コミュニケーションが取れて、コーヒーを飲んでもらって、感想が聞けたりして。また、それを次に活かせたりします。そんな風に、コーヒーを通してコミュニケーションできるのがいちばん面白いですね。偶然来てくれた人の繋がりで、別の場所でポップアップができたりする、そういう巡り合わせも楽しいところです。

 

 

―――― 実店舗を構えるエリアは?

実家が練馬なんです。石神井公園の辺りで、スペシャリティコーヒーを提供するお店が少ないので候補です。あとは、慣れ親しんだお客さまが多い渋谷もいい。地元に出すか、多くのお客さまが見込める密集地に出すか、二択だと考えています。

 

 

―――― 飲食業界で活躍するうえで必要なスキルは?

そこまで活躍していないのに、僕が答えていいのかな?という気持ちもありますが……。とりあえず、まずはやってみることは意識しています。素直に、積極的に動くこと。あとは、ご縁をもらっている方々への感謝は、常に忘れちゃいけないなと思います。

 

 

――― 入学を迷っている方が居たらバンタンをお勧めしますか?またオススメして頂ける場合、どのような点がオススメできますか?

めっちゃオススメします。コーヒーの業界で働こう、開業しようと思ったときに、コーヒー好きでも、実際に何をしたらいいのか、この淹れ方で正しいのか?などは分からないと思います。YouTubeでも、探せば正確な情報もあるかもしれませんが、佐々木講師に教えてもらえた経験はすごく貴重でした。それがあるから、今の自分があると確信しています。プロフェッショナルから直接学べる点で、絶対にオススメです。

 

 

―――― 入学を検討されている方に、ぜひ前向きなメッセージをお願いします!

迷っているなら、ぜひ一歩踏み出してチャレンジしたほうがいいと思います。自分が頑張っていれば助けてくれる人がいます。動けば縁は生まれていきますし、迷っているならやってみたらいいと思います!

 

 

DSC_5697.jpg

 

<SHOP INFO>

Holiday Sunset Coffee

@holidaysunsetcoffee

東京都渋谷区渋谷1-5-5 デュラス青山B1F

Hair salon LECO併設スペースにて隔週土曜日営業12:00〜18:00

※POP UP SHOPの際は、住所、営業時間が異なります

 

 

シェアする