22.11.02 24.04.01 更新

<卒業生インタビュー>bistro tetete シェフ平原聖也さん

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ウィズコロナの時代。

外食産業を担う卒業生たちは、今どのような心持ちでビジネスをしているのでしょうか?

最前線で活躍されている卒業生にヒントをもらうべく、東京都・大田区にて、「bistro tetete」シェフ平原聖也さんにインタビューを行いました。

 

 

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<在校中について>

 

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジでのコース名、卒業年次を教えてください。

 

2016年3月に、レコールバンタン カフェ&フードコーディネーターコースを卒業しました。卒業時は22歳です。

 

 

 

―――― スケジュールを教えてください。クラスは何名くらいでしたか?

 

週5日授業がありました。1クラスで、30人くらい在籍していたと思います。

 

 

 

―――― レコールバンタンを選ばれた理由を教えてください。

 

一年間大学に行ったのですが、家庭の事情で辞めました。飲食業界への就職を検討し、第一条件として、楽しそうなスクールを探していました。

他の専門学校は“学校学校”していたのでしっくりこず、レコールバンタンは自由度が高くてオシャレなところがいいなと思いました。

また、実習が多く、期間限定で飲食店を出す機会もあり、楽しそうだと思いました。

 

 

 

―――― 学びたい、身につけたい目標は何でしたか?

 

料理というよりは感性の部分を育てたいと思いました。レコールバンタンには、感性が優れた講師が多いと感じましたし、フードコーディネートや空間デザインに関する講義がありました。

在学中から、将来は自分の飲食店を持とうと思っていました。

 

 

 

―――― 印象的だった講師、授業はありますか

 

「sel sal sale」濱口シェフは、調理過程で「何故、それをやったのか」に重きを置くシェフでした。

「間違いはないけれど、理由がなく調理してはいけない」と言われたことが印象に残っています。

なぜその方法で肉を焼いたのか、食材の組み合わせをどのように決めたのか、聞かれることで、一つひとつの工程を考える重要性を教わりました。

他にも、36.5℃ Kitchenオーナーシェフの宮本岳さんが担任でしたし、EAT TOKYOの斎藤 優講師、バリスタ篠崎講師、飲料専門家・江沢講師、調理の手塚講師など、講師の皆さんは素晴らしかったです。

 

 

 

―――― レコールバンタンでの学びが「実践的だった」「今のビジネス」に活かされていると感じることは?

 

ワンプレートや、ハヤシライスなど、カフェメニューを中心に学びました。今、フレンチを提供していますが、カジュアルな料理の要素を取り入れるようにしています。

クラシックなフレンチに、カフェらしい食材や調理法を取り入れることで、オリジナリティを出せているのではないかと思います。

 

 

 

―――― 印象的だったイベント、販売実習などはありますか。

 

2015年に、秋冬の新作を披露するシューズブランドのイベント『JEFFREY CAMPBELL 2015A/W EXHIBISION』で、オリジナルのフードとスイーツのケータリングを企画製作し、イベントの来場者に提供するプロジェクトに参加しました。各クラスから、2~3人の代表メンバーが選出されました。

クライアントからコンセプトを渡され、それに基づいたメニューを企画し、調理した産学協同プロジェクトで、今でも鮮明に覚えています。

校舎で調理し、会場まで運び、提供したことは今でも覚えています。とても華やかな世界でしたし、レセプションでのケータリングを経験できたのも実践的だったと思います。

 

 

 

―――― 在学中、アルバイトなどで飲食業界の経験をされていましたか?

 

フレンチと和食のレストランで働きながら、先輩が働いている銀座のスペインバルでのバイトを掛け持ちしていました。ジャンル問わず、とりあえず、なんでもやりたいと思っていました。

また、スペインバルで働いていたボスが、フレンチの有名店出身だったので、フレンチの技術も教えてもらえたのが良かったです。

 

 

 

<卒業後について>

 

 

―――― 開業された経緯を教えてください。

 

ホテルオークラに就職しました。アルバイトで個人店は経験しましたし、新しい環境に身を置こうと思いました。

当時、レコールバンタンでは国内ホテルに就職する卒業生がいなくて、「第一号になります」と背中を押され、半ば勢いで面接を受けました。

 

 

 

―――― 国内ホテルの中で、ホテルオークラを選ばれた理由は?

 

求人自体は、外資系ホテルばかりでしたが、親の薦めもあり決めました。ホテルオークラを訪れるのは、面接試験のときが初めてでした。

 

 

 

―――― 配属された部署は。

 

洋食調理部門 洋食調理第一課で、レストラン担当です。二課は、宴会担当と分かれていました。

 

 

 

―――― 何年ほど、働かれたのでしょうか。

 

7年間勤めました。朝11時に出勤して、ランチとディナーを担当し、翌日の朝食を作ってから退勤するシフトもありました。

ホテルの勤務体制はしっかりしていて、月8日の休日があり、有休もしっかり消化できました。働く環境としては、非常に整っていたと思います。

 

 

 

―――― ホテルでキャリアを築き、良かったと思うことは?

 

「ホテルオークラで7年働いた」という経歴に、安心感を持ってくださる方が多く、箔が付きました。また、融資も通りやすかったと感じます。

 

 

 

―――― 一緒に組んでいるメンバーはどのような方でしょうか?

 

19歳のとき、大森の焼肉店で一緒にアルバイトしていた仲間です。僕の地元は、品川区の西大井駅で、彼の地元は中延駅なんです。飲み友達として10年ほど仲良くしていました。彼は、ニューオータニでサービスとして働いていました。

 

 

 

―――― ホテルをご退職されて、すぐに開業されたのですか?

 

いえ、開業前に1年だけ、高校の同級生と、笹塚のサンドイッチ屋さん「エイミーサンドイッチ」で働きました。あらかじめ、「1年間なら手伝えるよ」と伝えていました。

短期間でしたが、初めてパンに携わりました。サンドイッチに使う王道パンの作り方を知れて、タメになったと思います。

 

 

 

―――― 開業された時期、場所、店名、コンセプトなど、こだわりを教えてください。

 

 

 

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<お日にち>

 

2022年3月14日です。

 

 

 

<店名・コンセプト>

 

お客様の手・生産者の手・従業員の手という意味です。開業準備において、店名を決めるのがいちばん大変でした。色々アイデアを出したものの、しっくりこず、どれも違うねと。

teteteは、飲んでいた時に、「それだ!」と勢いで決まりました。

 

 

 

<デザイン>

 

中学時代に、ホームステイで知り合った友だちがデザイナーなので、お任せしています。一点だけ、カウンターはステンレスで、フルフラットで作ってほしいとお願いしました。

工事はイナセ工務店さんにお願いしました。

 

 

 

<家具・食器類>

 

代官山のインテリアショップで椅子を選び、他の家具はイナセ工務店様のオーダーメイドです。食器類はオーナーと一緒にかっぱ橋に行き、イメージに合うものを選びました。

 

 

 

<場所>

 

知り合いの不動産屋さんにお願いして、見つけてもらいました。高級住宅街のエリアで、隠れ家的な場所です。

 

 

 

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<客層>

 

40代、50代の女性がターゲットです。もともと母親がバレエスタジオをしていたこともあり、母の知り合いも多かったです。

地元でもあるので「ここに出店すれば、売れない訳がない」というのが体感として分かっていました。

 

 

 

―――― 仕入れ先は?

 

ホテル時代の、取引先にご依頼しました。信頼関係もあるので、安心です。

 

 

 

―――― 特に売れ筋のメニューについて教えてください。

 

料理・飲料は完全に僕が担当しています。基本全部出ますが、牛頬の赤ワイン煮込み(税込2400円)が人気です。クラシックな味付けが多いですね。

 

 

 

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―――― 「値付け」はどのように行われていますか。販売価格の付け方など、コツがありましたら教えてください。

 

周りの飲食店を参考にしています。また、他店より10%ほど安く設定しています。理由は、美味しくて安いなら「bistro tetete」に行こうと思ってもらえるから。

なので、材料費は35%くらいまでになることもありますが、二人でやっているので、採算は取れています。

 

 

 

―――― 開業されて経験されたご苦労についてお聞かせください。

 

30歳を過ぎて、日々の体力の低下を考えています。11時から22時まで休憩2時間で週5日働くと、5日目にはヘトヘトです。

オーナーと「昔は、こんな程度じゃ疲れなかったな」と言うこともしばしば。でも、対人のストレスはないのでそこは有難いです。

 

 

 

―――― 新型コロナウィルスの流行について、ご自身のビジネスへの影響は感じられますか?

 

住宅街なので、逆にプラスの影響を感じます。例えば、会社が多い恵比寿や銀座は人手が減りますが、住宅街なので「リモートだから、1時間以内に近所でランチを食べよう」と来てくださる人も多く、コロナ禍でランチは混みます。常連さんも、次の予約をしてくださる人が多いので、嬉しいです。

 

 

 

―――― 発信方法は?

 

SNSは、更新しないのがもったいないから数を打とうと考えています。親しみやすい発信を心がけています。

 

 

 

―――― 飲食ビジネスの面白さ、喜びはどのような時に感じられますか。

 

月並みですが、「美味しい」とお客さまに言ってもらえること。あとは、会社員のときとは異なり頑張れば頑張るほど、自分たちに対価として返ってくるところ。

プラスもマイナスもでも評価として返ってくるので、「今日は疲れたから手を抜こう」と思うことがありません。

 

 

 

―――― 飲食業界で活躍するうえで必要なスキルはどのようなもの?

 

忍耐力。対人のストレスや、日々の肉体労働のストレスに耐える力。疲れると、ついつい手を抜きたくなりますが、そこをグッと耐えられる辛抱強さがあるといいと思います。

 

 

 

――――  今後の目標はありますか。

 

今はとにかく、毎日満席を目標にしています。「オープン特需」は減っているので、どういう施策を打とうかなと考えています。

 

 

 

―――― レコールバンタへの入学を検討されている方に、レコールバンタンキャリアカレッジはオススメしていただけますか。はいの場合、理由を教えてください。

 

もちろんオススメです。他の調理学校では、学べない知識を学べます。調理技術や盛り付けの方法は、仕事を始めた後からでも補えます。

それよりも、学生で余裕があるときに、空間デザインなど、デザインのセンスを磨いておいたほうがいいと思います。

 

 

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジへの入学を検討されている方に、ぜひ前向きなメッセージをお願いします!

 

ビビらないこと。自分の資金でやるなら別ですが、多くの人は、お金を借りることに踏みとどまってしまうと思います。多分、なんとかなります。

一つアドバイスがあるとしたら、多少高くても自分のイメージに合う方を優先するといいです。後々になって、変えられないことも多いです。

場所や内装はイメージに合うものを、妥協せずに優先させてください。

 

 

 

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<SHOP INFO>

bistro tetete

@bistro.tetete

03-6303-8290

東京都大田区山王1-42-11 ザ・プレシャス大森山王 1F

https://hitosara.com/0020002945/

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