22.09.04 24.04.01 更新

<卒業生インタビュー> ブルックリン食堂 オーナー山村雅彦さん

学生インタビュー
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「ウィズコロナ」の時代。外食産業を担う卒業生たちは、今どのような心持ちでビジネスをしているのでしょうか?

最前線で活躍されている卒業生にヒントをもらうべく、福岡県・久留米にてダイニングカフェ「ブルックリン食堂」を経営する、オーナー山村雅彦さんにインタビューを行いました。

 

 

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<在校中について>

 

 

―――― レコールバンタンでのコース名、卒業年次を教えてください。

 

カフェオーナーコース(現在の飲食店開業コース)に入学し2013年3月に卒業しました。

 

 

 

―――― クラスは何名くらいでしたか。スケジュールも教えてください。

 

30名くらいでした。当時、授業は週5~6日、午前と午後にありました(現在は毎週日曜日)。

 

 

 

―――― レコールバンタンを選ばれた理由を教えてください。

 

大阪の専門学校など、色々なスクールを検討しましたが、カフェについて学ぶならお店も多いし東京の方がいいかなと思いました。

 

 

 

―――― 当時のお住まいは?

 

新丸子に住んでいました。

 

 

 

―――― 入学時はおいくつですか。またそれまでのキャリアについて教えてください。

 

42歳のときです。

41歳まで競輪選手をしていました。まだ続けようと思ったらできたのですが、自分としては40歳くらいが最後かなと思っていて。

引退してから飲食店をオープンしようと思いました。コーヒーやカフェの文化も好きですし、自分のペースで自由に営業できる点に魅力を感じました。

 

 

 

―――― 学びたい、身につけたい目標は何でしたか?

 

調理スキルと、経営に関する知識を効率的に身に付けたいと思っていました。

また、卒業時は、飲食店をオープンできる技術を身に着けておきたいと思いました。

 

 

 

 

―――― 印象的だった講師は?

 

 

バリスタ・篠崎講師はコーヒーの抽出の仕方など、基礎から教えてくださいましたし、飲料専門家・江沢講師は、幅広くドリンクの知識を教えてくださいました。

 

 

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジでの学びが「実践的だった」「今のビジネス」に活かされていると感じることは?

 

料理に関しては、講師の方に教えてもらったことがすごく大きいです。現在のベースになっていることは間違いないと思います。

色々なメニューを学びましたが、特にカレーは在学中から「いちばん使うだろうな」と思い、試作を繰り返しマンツーマンで教えて頂きました。

 

 

 

―――― 在学中、アルバイトなどで飲食業界の経験をされていましたか?

 

居酒屋やバルで働いていました。開業したら見られないので、色んな業種で働き、特にオペレーションの部分を見ていました。

 

 

 

<卒業後について>

 

 

―――― 開業された経緯をお教えください。

 

地元である久留米に2015年にオープンしました。卒業してから2~3年は、満足のいく物件に出合えず探し続けていました。

 

 

 

<物件探し>

 

 

不動産屋さんを周って紹介してもらいました。特に重視したのは、その建物が持つ「雰囲気」です。

また一階の物件だったら、二階のテナントなどはどんなお店さんなのかなどを見ていましたね。

 

 

 

―――― 開業された時期、場所、店名、コンセプトなど、こだわりを教えてください。

 

 

 

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<店名・コンセプト>

 

個人的に旅行が好きで、これまでに26カ国以上を巡りました。その昔N.Yに行ったときに、ソーホー地区が当時流行の発信地でした。

家賃の高騰によりマンハッタンから若い芸術家が、地価の安いソーホーに住み始めました。肉屋や工場の跡地をリノベーションし、常識にとらわれずに活動していくことで、何にもなかった所から活気が生まれ、流行の発信地に変貌を遂げていきました。

 

開業した2015年当時は、ソーホー地区の家賃の高騰により若い芸術家達の移動が起き、今度はブルックリンがそうした熱気の象徴的な場所になっていたので、「ブルックリン食堂」と名付けました。

私達も常識にとらわれることなく活動していくことで、一軒のカフェから賑わいや活気が生まれ、街を変えていけるような起点になれたらいいなと思います。

これからも、常識にとらわれずに色んなことにチャレンジしていきたいと思っています。

 

 

 

<内装>

 

以前は、選挙事務所だったのでデザイナーさんと相談しながら創っていきました。ブルックリンの雰囲気を感じさせる、常識にとらわれないモダンなテイストに仕上げています。

 

 

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<客層>

 

20代後半から30代前半の女性のお客さまが7割を占めます。オープンする前からイメージしていたペルソナとも合致します。

 

 

 

―――― 特に売れ筋のメニューについて教えてください。

 

「赤ワインでコトコト煮込んだ牛筋カレー」(1078円・税込)、「ブルックリンチーズケーキチーズケーキ」(528・税込)です。コーヒー(550円・税込)は定番で出ますね。

また、10種類前後の自家製フルーツビネガーを用意しています。その中から好みのフルーツを選んでソーダやミルク、ラム、ジン、ウォッカ、テキーラなどで割ってお楽しみいただくドリンクも好評です。

 

 

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―――― 「値付け」はどのように行われていますか。販売価格の付け方など、コツがありましたら教えてください。

 

フードは3割で設定していて、ドリンクは、もう少し原価が下がります。周りのお店の相場を参考にし過ぎることはせず、品質の良いものを提供し、お客さまにも価値を見出していただけるような設定を目指しています。

 

 

 

―――― 開業されて経験された、ご苦労についてお聞かせください。

 

今やっていることが正しい施策かどうか分かりません。例えば、お客さんって、来たり来なかったりします。こちらが「正しいやり方」をしていても来ないときもあります。

裏を返せば、「間違ったやり方」で営業してもその時は来てくれたりします。お客さんの反応が出始めるには時間のタイムラグがあり、自分の施策が正しいのかが、最初のうちはなかなか見極められず、判断に困りました。

「料金が高いから、足が遠のくのか?」など考え、値下げをしたこともありましたが、実は価格は関係なく、単に何かの都合で来られないときもある、ということを営業していく過程で分かってきました。

オープンしたてのときは、単に認知されておらず、存在が知られていないだけ、ということもありましたね。

 

 

 

―――― なるほど。そこからどのような対応を取りましたか?

 

安くするのではなく、食べログの有料サービスを始め、告知活動に力を入れました。今ですと、InstagramやFacebookで情報を定期的に発信しています。

 

 

 

―――― 新型コロナウィルスの流行について、ご自身のビジネスへの影響は感じられますか?

 

厳しかったです。ガクッと落ちますね。久留米は、全国屈指の「医者のまち」と言われていて、人口10万人あたりの医師数が、全国の政令市、中核市でトップなんです。

病院も多く、医療従事者が多いです。なので、感染者数が増えるとダイレクトに反応がきます。もともとテイクアウトをしていましたが、加えてSNSでの発信数を増やしています。

宴会などは、コロナ禍前と比較すると、だいぶ少ない印象です。

 

 

 

―――― 飲食ビジネスの面白さ、喜びについて教えてください。

 

お客さまが、楽しそうにくつろいでいて「美味しい」と言いながら召し上がってくれると、やっていて良かったなと思います。

 

 

 

―――― 大変さはどのようなところでしょうか。

 

学生スタッフを使うことが多く、スタッフ教育が大変です。今、10名いるのですが、オペレーションを覚えるのが早い人もいれば、そうでない人もいます。

自分自身も調理・接客をしながら、学生スタッフの教育も行うのが大変です。

 

 

 

―――― スタッフが10名いらっしゃると聞くと、「多い」という印象ですが……

 

お店の規模にもよると思いますが、学生さんのアルバイトだと、10名ほどいないとお店が回りません。人によっては、20日間休みたいという人もいるので、シフトが上手く組めないこともあります。

 

 

 

――― 採用するときは、どのようなポイントを見ますか?

 

履歴書の書き方も見ますし、受け答えはチェックしますね。あとは、夢や目標を持っているかどうかが、働く姿勢に表れると思います。

 

 

 

―――― 飲食業界で活躍するうえで必要なスキルは?

 

好きかどうか、だと思います。飲食業界が好きかどうか。料理が好きでもいいですし、接客が好きでもいい。

何でもいいのですが、「すごく好きかどうか」が大事じゃないかなと思います。何か大変なことがあった時に、それを乗り越えられるくらい「好き」な気持ちがあると良いと思います。

 

 

 

――――  今後の目標はありますか。

 

いずれは、お店を抜けて、マネージメントに専念したいと思っています。また、カフェという場所を使っていろいろやりたいですが、今は営業に忙しいという感じです。

まずは、週に一日でも二日でも抜ける時間を作って、イベント的なことをしていきたいですね。お客さんも巻き込んでの部活動を計画しています。

自転車部、登山部、旅行部、など、社会人になってもそういう部活のようなコミュニティを作っていきたいです。

 

 

 

――――  何歳くらいまでに、などはありますか?

 

開業して6年になるので、1年以内には実現させたいです。

 

 

 

―――― レコールバンタン&レコールバンタンキャリアカレッジへの入学を検討されている方に、レコールバンタンをオススメしていただけますか。はいの場合、理由を教えてください。

 

「レコールバンタン」自体は、皆さんにはオススメします。というのも熱心で一流な講師が多かったから。一人ひとりの講師から吸収してやろう、と考えてからは良かったです。

講師陣からは開業するために必要となる情報やスキルを想定して、吸収していきました。スクール任せにするのではなく、自分が必要と思うことを取捨選択してもいいと思います。

そういう風にスクールの環境を活かしていくことをオススメします。

 

 

 

―――― レコールバンタン&レコールバンタンキャリアカレッジへの入学を検討されている方に、ぜひ前向きなメッセージをお願いします!

 

一流の講師がいるので、積極的に学んでほしいです。目標を持って学んでいけば、必ず答えが出ると思います。あとは、クラスメイトも大切にしてください。

今でも、東京に行ったときは同級生と会います。「三角屋根 パンとコーヒー」の中澤一道さん、ゆかさん、「粉と砂糖と香辛料」の魚返(おがえり)さん、「CRAFT CHOCOLATE WORKS」竹内さんは同期で、食事に行くことも。

同じ飲食業界で、仲間が頑張っているのを見ると、刺激をもらいます。

 

 

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<SHOP INFO>

ブルックリン食堂

〒830-0018 福岡県久留米市通町105−26

Instagram:@b.shokudo0214

http://lit.link/brooklynshokudo

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