21.10.05 24.04.01 更新

<卒業生インタビュー> バル コションローズ オーナー 茂木沙織さん

学生インタビュー
卒業生
東京校

 

「ウィズコロナ」の時代。 外食産業を担う卒業生たちは、今どのような心持ちでビジネ スをしているのでしょうか? 最前線で活躍されている卒業生にヒントをもらうべく、「バル コションローズ」オーナー 茂木沙織さんにインタビューを行いました。

 

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<在校中について>

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジでのコース名、卒業年次を教えてください。

「カフェスタンダード」というコース(現:飲食店開業コース)で2012年3月に卒業しました。入学時は33歳でした。

 

 

―――― クラスは何名くらいでしたか。スケジュールも教えてください。

15名くらい。平日週1回、朝から夕方まで授業がありました。

 

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジを選ばれた理由を教えてください。

経営面だけでなく、パンフレットからも感じ取れるアットホームな雰囲気と卒業後活躍されている方が多数いらっしゃるという点と卒業してからもバックアップをして頂けるという点に魅力を感じました。開業後、実際に雑誌に掲載していただきました。

 

 

――― 入学された経緯は?

経営の専門学校を卒業し、経理の仕事を3年ほどしていました。都合で会社がなくなり、『何をしようかな』と思ったときに趣味のカフェ巡りが興じ飲食の世界に飛び込みました。カフェ、ダイニングバー、イタリアン、フレンチなど様々な業態で10年ほど働きました。いちばん長いところで9年働き、多い時には、3つの仕事を掛け持ちしていました。

30歳を過ぎた頃から『自分のお店を持ちたい』という明確なビジョンがあり、また、料理人の主人も『自分が本当に作りたい料理を提供できる場を作りたい』という二人の思いが重なり、開業に向け動き出しました。

 

 

―――― なるほど。学びたい、身につけたい目標は何でしたか?

夫婦で開業するにあたり、経営面で多少の不安があったので、経営のノウハウや調理の段取りを学びたいと思い、入学しました。主人は35年以上のキャリアがあり、私も調理も学び1.5人ずつ(2人で3人分の動き)稼働できればいいなという思惑もありました。

 

 

―――― 印象的だった講師、授業はありますか。

バリスタの篠崎好冶講師。

当時ご自分のお店もされていて、私自身カフェで働いていたので、バリスタの授業はとても印象に残っています。入学前に大規模なイベントによく行っていて、その時からトップバリスタの篠崎講師の事を知っていましたし、篠崎講師監修の書籍も持っていました。個人的にはバリスタ憧れの講師に直接授業を受けれるなんて夢みたいでした。

 

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジでの学びが「実践的だった」「今のビジネス」に活かされていると感じることは?

最後に、提供実習がありました。お店のコンセプトを考え、メニューを決め、調理して提供するプログラムです。提供実習を経験したことによって、失敗や反省、修正を繰り返すというプロセスは実店舗にも通ずるものがあります。基礎を身につけてから応用ができたことは良かったですね。

 

 

<卒業後について>

 

―――― 開業された経緯をお教えください。

2012年の3月に卒業し、3カ月後の2012年6月に開業しました。

 

 

―――― 開業された場所、店名、コンセプトなど、こだわりをお教えください。

 

<場所>

重視したのは、二人の目が行き届く10坪、20席前後。そして、視認性がある一階で探していました。ガラス張り、角地で、道路沿いなのも魅力でした。

当時、都立大学に住んでいたので東横線沿線で探していたのですが、見つからなくて。そこで、足をのばして恵比寿、目黒にエリアを広げて知り合いの不動産屋さんに紹介してもらいました。見たときに、ビビッときましたね。十件ほど内見していたのですが、初めてお店をするイメージが湧きました。

当初は、飲食不可だったのですが、オーナーさんに店のコンセプトを説明し、油汚れや排煙が激しい業態ではないということを理解して頂いて、なんとか契約に至ることができました。

 

<店名・コンセプト>

店名の『バル コションローズ』とは、フランス語で『ピンクの豚』という意味です。

ピンクは幸福感や心のあたたまりを感じさせる色。そして、豚は縁起が良い動物とされ、富と繁栄の象徴でもあります。『お店がトントン(豚豚)拍子にうまくいき、お客様にも幸せになっていただきたいという思いを込めて名付けました。また、自家製のベーコンやソーセージ、パテ、ハムなどの豚料理も絶品です。

 

<デザイン>

ロゴはもちろん店名でもあるピンクの豚です。豚がデザインされた手ぬぐいからイメージを得て、知り合いのデザイナーさんに依頼しました。

店内のデザイン、装飾は自分自身でしました。

 

<客層>

30~60代くらいです。会社員の方より、地域密着型なのでご近所の方やファミリーの方が多いですね。小さいお子様も多く、なかには4歳から通ってくれていて、今では13歳。身長も抜かされ、感慨深いですね。

 

 

―――― 特にオススメのメニューについてお教えください。

人気NO1は『ズワイ蟹とアボカドのタルタル』(税込1100円)でNO2が熟成赤身肉を使った『ハラミのバベットステーキ』(税込2350円)です。

 

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『ズワイ蟹とアボカドのタルタル』

蟹とアボカドはとても相性良く、合わせるとねっとりとした味わいがとても食欲をそそります。

当店では自家製のマヨネーズをベースにしたカクテルソースでクリーミーに仕上げ、フルーツトマトのピュレを添えて提供しています。バゲットにのせてカナッペで召し上がって頂きます。開業当初から不動の人気NO1です。

 

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『牛ハラミのバベットステーキ』

フランスでは庶民的なビストロの定番肉料理です。当店では低温熟成した牛ハラミの肉厚な部分をステーキカットし、絶妙な焼加減で仕上げ提供しています。ソースは胡椒でアクセントを加えたポワブラードソースと合わせています。

刺激的な胡椒の風味が熟成赤身肉とマッチしてとても美味しいです。

古典的なフランスの郷土料理を是非召し上がって頂きたいです。

 

 

―――― 開業されて経験されたご苦労についてお聞かせください。

最寄り駅から8分。飲食店にとっては2.5等立地。そして、会社も少ない住宅街。

開店当初はビラ配りをしたり、チラシをポストに投函したりと安定するまで多少時間はかかりましたが、地道にコツコツとファンになって頂き、今では常連様が7割ほど。

来年で10周年を迎えます。地道こそが一番の近道だと思っています。

 

 

―――― 新型コロナウィルスの流行で、工夫された点や日頃、心がけていらっしゃることについてお教えください。

二酸化炭素濃度計や検温器を購入し、各テーブルに飛沫防止パネルやアルコール液、マスクケース等を設置しました。席は、1m~2mほど間隔を空けているので、稼働は半分ですが、できることは全てして、安心安全のもと楽しんで頂きたいですね。

また、週末にはお料理やスイーツのテイクアウト販売をして、常連さんに支えられています。お料理のテイクアウトは真空パックでの提供でご家庭で温めたり焼いたりしてお召し上がりいただけるので、地方に住んでいる友人や家族に送ったりと喜んでもらっています。

 

 

―――― 新型コロナウィルスで変わったと感じることはありますか。

個人的なことでいうと主人も私も健康で二人ともインフルエンザにかかったこともなければ、ほとんど病気で休んだことがありません。

ですが、主人が虫垂炎(重症)になり2021年3月から1カ月間入院したことにより、健康じゃないとお店は続けられないと健康に向き合うキッカケになりました。コロナ禍でなければ、1カ月の売り上げが0になっていました。これを機に、食生活をはじめ生活スタイルを改善出来たと思います。自営業は会社員と違って、命が続く限り働けます。健康であれば20年でも、30年でも働くことができます。長く続けるためには健康管理がいちばん大事だなと感じました。

 

 

―――― 飲食ビジネスの面白さ、喜びはどのような時に感じられますか。

一期一会の出会いですね。会話を通して、出身地や居住地や趣味が一緒だったり、そして、親しくなって飲みに行ったり、お互いの誕生日をお祝いしたり、定期的に会っていたのにコロナ禍で会えないのが辛いですね。また、お客様がお客様を連れてきてくれたり…本当に、一生の財産ですね。

 

 

―――― 大変さはどのようなところでしょうか。

最近でいうと緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の繰り返しにより、期限延長や休業の決定が遅いこと。一つ一つ心を込めて手間暇かけて仕込んで再開したのも束の間・・・ま宣言発令・・・フレンチがベースなので、完成まで約1週間かかるメニューもあります。魂を込めて作った料理を廃棄せざるを得ないときは本当に悲しいです。

 

 

―――― 飲食業界で活躍するうえで必要なスキルは?

笑顔、元気も必要ですが、コミュニケーション能力、メンタルの強さ、体力。そして、目配り、気配り、心配りの三配り。

 

 

―――― レコールバンタンキャリアカレッジへの入学を検討されている方にぜひ前向きなメッセージをお願いします!

人生一度きりなので、好きなことをした方がいいと思います。年を重ねて『あのとき、やっておけばよかった』と後悔したくないので、私は迷ったらなんでもチャレンジ、死ぬまで色々なことに挑戦し続けたいと思っています。最近でいうとサーフィンのスクールに入会し、ファイナンシャルプランナーの試験も受けました。

 

コロナ禍はピンチですが、逆にチャンスでもあります。今までに空かなかった物件がテナントを募集していたり、家賃も格安になっていたり。コロナ禍での開店や店舗展開をした知人もいます。衣食住関連ビジネスは常に需要度が高い。新規のお客様を獲得するまで多少時間がかかるかもしれませんが、元気・やる気・勇気・本気・根気があれば大丈夫(笑)

 

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<INFO>

バル コションローズ

www.bal-cochonrose.com

〒153-0062 東京都目黒区三田2丁目8-4 野口ビル1F 

03-5708-5635

@cochonrose0626

定休日:日曜日

 

 

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