22.06.06 24.04.01 更新

<独立チャンレジ>在校生ユニット「ひなパン」が、シェアキッチンでパンの製造・販売を実施!

イベントレポート
学生インタビュー
卒業生
東京校

2022年5月8日(日)に、ベーカリーコース1年コースの在校生ユニット「ひなパン」がオリジナルパンの製造・販売イベントを行いました!

場所は、卒業生で「cafe COUCOU(ククゥ)」(@coucou_pic) オーナー小嶋さんがプロデュースするシェアキッチン「SUNNY food works」(@sunny_foodworks)です。

当日は、たくさんのお客さまで賑わい、製造したパンは完売!

イベントを終えた、「ひなパン」の飯田さん(30代)、岩佐さん(40代)にインタビューを行いました。

 

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――― 大盛況でしたね!そもそも、今回のプロジェクトの始まりは?

 

岩佐さん「学校のスタッフさんから、『独立チャレンジ』のお話をいただきました。1月の個人面談で、面接をしていただき、クラスメイト・飯田さんに相談しました。正直なところ、自信はありませんでした……」

飯田さん「私は何かをやりたいと思っていたので、シェアキッチンのお話をいただけて、嬉しかったです」

岩佐さん「イベントを実施する前に、SUNNY food worksに設備を見学しに行きました。3月半ばに見に行ったときは、未だやれるかどうか悩んでいました」

飯田さん「実際にシェアキッチンを見させていただいたところ、とても温かい雰囲気でした。また、小嶋さんが地域への貢献を大切にされていることを知り『この場所だったら、できるかもしれない』という前向きな気持ちになりました」

岩佐さん「小嶋さん自身もご卒業生なので、私たちのレベルを分かってくださっていたんだと思います。『この状態で出して失礼ではないか?施設のコンセプトに合うのか?』と心配ばかりしていましたが、逆に『なぜ、そんなに自信がないのか?(笑)』と言ってくださり、応援してくれました。また、小嶋さんの『お店を出したいと考えている人や、開業に向けて道半ばの人を応援したい』という想いを知り、見守っていただけるような気持ちでした」

 

 

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――― メニュー作りはいつからスタートしましたか?

飯田さん「4月上旬に、学校のアシスタント講師の方に相談しました。限られた時間で作るには、どんなメニューなら実現可能なのか?消去法で決めていきました」

岩佐さん「生地は、授業で習ったフォカッチャのレシピをベースにしています。ひとつの生地からお総菜パンを3つ、菓子パンを2つ、丸型と葉っぱの形のプレーン2種で、合計7種のパンを作りました。お互いの家で試作し、何度も練習しました」

岩佐さん「丸型のプレーンパンは、小嶋さんからレストランで出したいとリクエストされていたものです。また別日にシェアキッチンで製造・販売されていたパン屋さんに勉強のために伺った際、お子さん連れのお母さんや、女性のお客さまが多いことが分かったので、パンは、小ぶりで見た目が可愛く、バラエティに富んでいるほうがいいと考えました」

 

 

――― 企画書は、どのように考えましたか?

飯田さん「いただいたフォーマットにそって、考えていきました。地域の人々に喜んでいただけるイベントにしたいという想いがあったので、その気持ちを文字にしていきました。原価計算も記す必要があるのですが、メニューごとに原価率を変え、トータルで30%未満になるよう計算しています」

 

 

――― チラシのデザインは?

飯田さん「SUNNY food worksのオーナーさんが作ってくださいました」

岩佐さん「私たちがシェアキッチンで事前試作した際に、小嶋さんがパン等を撮影して、素敵なポスターを作成してくださるなど、さまざまお力添えをいただき、心強かったです」

 

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――― 「ひなパン」の由来は?

飯田さん「私たちがパン作りの雛であることと、日なたのあたたかいイメージから名付けました」

 

 

――― 生地の仕込みは、どこでされたんですか?

飯田さん「オープン前に、シェアキッチンで行いました。通常朝8時オープンのところ、朝7時に空けてくださったんです。仕込みは4時間ありましたが、それでもギリギリでしたね」

岩佐さん「事前に試作もしましたが、そのときは失敗してしまったんです。普段、使い慣れているのとは違うミキサーやオーブンなので、イメージとは違うパンができあがってしまいました」

 

 

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――― 機械が違うと、難しいですよね。当日の営業で、大変だったことは?

岩佐さん「クリームチーズを常温に戻す必要があったんですが、砂糖を加え常温で置いていたところ、汗をかいて混ざらなくなってしまったんです。飯田さんに急いでスーパーへ買い出しに行っていただき……ふたりで無我夢中になりながらの営業でした」

飯田さん「オープンと同時にパンを作り上げることが想像以上に大変でした。一般的なベーカリーが、オープンと同時に多品種のパンを並べていることが、改めてすごいと思いました。『これは、ないの?』と聞かれて『未だないんです』と答えるのが申し訳なかったです」

 

 

――― 嬉しかったことは?

飯田さん「一生懸命考えて作ったものは、お客さまは買ってくれるんだ!と嬉しかったです。商売としてできるんだ、という自信になりました。まったく知らない人が購入してくださることに感動しました」

岩佐さん「私たちのパンを買ってくださる方々がいらっしゃることに感激しました。いちばん初めに購入してくださったお客さまを、思わず見つめてしまったほどです」

 

 

――― イベントを通じて、どのような技術が身につきましたか?

飯田さん「臨機応変に対応して、出来上がりまで持っていく力です。家族や友だちに提供すると多少妥協してしまうところがありますが、見ず知らずのお客さまなので、商品としてのパン作りを意識しました。原価計算もできましたし、独立・開業までにどのような準備が必要なのかも勉強になりました」

岩佐さん「調理以外でも、学びがあり、『PL保険(生産物賠償責任保険)』に加入し、食中毒の原因菌を保有していない事を証明する『保菌検査』を受けました。そうした準備の大切さも知ることができ、良かったです」

 

 

――― 小嶋さんのサポートについては、いかがでしたか。

岩佐さん「プロジェクトが始まる前は、『私たちが作るパンを売ってもいいものか憚れる』と相談していました」

飯田さん「小嶋さんには『ネガティブが、すごいね』と言われました(笑)。小嶋さんの、『どうしたらできるのか』を考える姿勢にとても助けられました。ポジティブに協力してくださるので、見守られているような気持ちでした」

岩佐さん「エネルギッシュな先輩で、太陽みたいな人です。自分でレストランを経営されて、人と人を繋げていくバイタリティに溢れた方。小嶋さんのサポートがあってこそ実現することができたので、とても感謝しています」

 

 

<レコールバンタンキャリアカレッジについて>

 

――― そもそもですが、レコールバンタンキャリアカレッジに入学された経緯・キッカケは?
岩佐さん「以前海外に住む機会があり、生活するなかで感じたのは、パンは広く好まれる食品であるということ。美味しいパンを作れるようになりたいと思い、レコールバンタンキャリアカレッジを選びました。業態は決めていませんが、将来、地域の人に合ったパンを提供していきたいです。そのためにも、在学中にパンを学び、引き出しを増やしていきたいです」

飯田さん「パンって日常的に食べるものであり、特別なものでもありますよね。ブーランジェは、一生続けられる素敵な職業だと思います。いつかお店をもち、温かいパンを作って、地域に提供していきたいです。場所は具体的には決めていませんが、海が見える場所、自然が多い場所で作れたら理想ですね」

 

 

――― レコールバンタンキャリアカレッジの魅力は?

飯田さん「専門性があるプロ講師に出会えたこと。何か困ったときに質問でき、すぐに解決できます」

岩佐さん「講師は、想像の域を超える美しさで、パンを仕上げてくれます。味も見た目も素晴らしくて、見る度に、自分の中の“パンに関する何か”が育まれている感じがあります。そういうパンに惹かれますし、いずれは自分もそういうものを作りたいなと思います。素敵な世界を見せてもらえています」

飯田さん「同じモチベーションで学んでいる人が多いのもいいですよね?」

岩佐さん「そうですね、心強いです。自分一人では、開業はただの夢で終わってしまうかもしれません。業界で経験があり、最先端を知っているプロ講師に何でも聞けるのは有難いです。クラスメイトも働きながら学んでいる人が多く、忙しい中で目標に向かってやりくりされていて刺激になります」

 

 

――― 最後に。今後の「ひなパン」の目標は?

岩佐さん「チャンスがあるなら、製造・販売に再チャレンジしたいです。学業に励みながら、在学中出会えることにさまざま挑戦していきたいです!」

 

 

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<Special Thanks>

SUNNY food works(@sunny_foodworks

埼玉県坂戸市芦山町10-1 セゾン芦山

東武東上線北坂戸駅から徒歩6分

 

 

 

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