• 【授業スナップ】~卒業生店舗にフィールドリサーチ~CAFE&DINING GIRIgiri『ギリギリ・カフェ』へ

    2020年07月04日(土)

レコールバンタンキャリアカレッジは、現場で求められるプロのスキルを養うため、実践的プログラムが充実しています。

宮崎講師とカフェコースの学生が訪れたのは、祐天寺駅から徒歩約2分の好立地にあるCAFE&DINING GIRIgiri『ギリギリ・カフェ』。

「暑い中、よく来てくれました」と笑顔で出迎えてくださったのが、2014年卒業・オーナーの細川将憲さん。

学生たちは、内装、チョークメニューを真剣にチェック。

飲み物をオーダーすると、「これは、瀬戸内レモンと一緒に飲むと美味しいんですよ~」と気さくに話しながらも、手際よくドリンクの準備を進める細川さん。

学生からの質問に、オープンに答えてくださいました!

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―――― 開業はいつですか?

「先日7年目に突入しました。レコールバンタンキャリアカレッジに通い始める半年前から物件を探していたので、卒業後約2か月でオープンしましたね」

 

―――― 開業までの経緯を教えてください。

「41歳まで銀行員で、毎日2時間睡眠。土日も働くような日々でした。出世することだけを考えて、生きていましたね。35歳の時に年収2000万円くらいになって……。超大手企業への提案、組織内でも緊張するような場面でプレゼンするんだけど、それが毎日続いていたので、プレッシャーから頭というか心が少しおかしくなってしまっていたんです。些細な事で人間関係が崩れて、疲れ果てた時に入ったのが夜カフェでした。美味しいご飯もあるし、お酒も飲めるし、個性的な人もいるし!すっかり魅了されてしまいましたね。

会社を辞めて、すぐに店をオープンすると決めていましたが『背水の陣』でしたね。在学中に習うメニューも『本当に自分の店でこれを作るかもしれない』という気概でのぞんでいました。僕の場合、会社を辞めてすぐにオープンすると決めていたのも良かった。もしも調理などの技術が伴わなければ、完璧になるまで・・・というのではなく、料理の上手な人を雇えばいいんです。そうじゃないと、なかなか開店まで運ばないと思います」

 

――――  初期費用はいくらかかりましたか?

800万円くらいかな。厨房機器、造作工事、デザイン料など……あとは不動産取得費と、運転資金は別で考えていたほうがいい。運転資金はおよそ半年分くらいはあった方がいいですね。トータルで1,200万円くらいです」

 

――――  なぜ、祐天寺に決めたのですか?

「中目黒に住んでいたから。娘、息子もこの辺りの幼稚園に通っていて土地勘もありましたし。あとは、いい物件が見つかったから!造作譲渡価格150万円だったところを50万円まで値切ることもできましたしね。ここは以前、和カフェだったんです。クーラーとテーブルの脚だけは前の店のものをそのまま使っています。いいと思う物件があったら、すぐに契約できるくらいの資金をスタンバイしておいて!

また、オープン当初はホール1名、キッチン1名のスタッフを雇っていて、細川さんは7時から18時まで商社の財務部長として働き、その後カフェに出勤するというダブルワークだったことを説明。「それでも、かつて2時睡眠で働いていた銀行員時代よりも充実していました。なんといっても、好きなことをしているからね」

――――  店名の由来は?

「ギリギリな人を応援したいという想いで付けました。あとは、カフェオーナーってモテるんじゃないかって思って(笑)バーではなく、カフェという響きにもこだわりました。健全な感じもしますしね」

 

――――  燻製を売りにしているのはなぜ?

「ちょっと強引な言葉遊びですが、スモークに覆われた社会に生きるギリギリな人たちを美味しい燻製で元気になってもらおうというやつです。あとは、当時まだ燻製は珍しくて、お酒にも良く合いますから、個性的でゆっくり過ごせてというにぴったりかなと。始めた当初は燻製って腐らないのかと思って、食材の長期保存も都合がいいなと思っていたんですけどダメでした(笑)乾物みたいに完全に水分が抜ける訳ではないので長くはもちませんね」

燻製入りパスタ1000円.jpg燻製盛り合せ1,850 円(3-4人前)990 円(1-2人前).jpg

※左:燻製パスタ 右:燻製盛り合わせ

――――  メニューで工夫している点は?

「ほうじ茶ラテとか手間がかかる料理は、忙しい時にオーダーが入ると特に大変です。あんまり頼んで欲しくないものは高価格に設定して調整しています。あとは一見さんとリピーターのお客様とでは提示するメニューを分けています。このへんの対応については、おそらくバイトスタッフではジャッジできない部分もあるかと思います。」

 

――――  昼の単価について教えてください。

昼は1000円かな。1日あたり6-8人来るから、ランチの売り上げは月10~20万くらい。土地柄かもしれませんが昼からアルコールを飲む人もいますね。昼の営業は、稼ぐというよりキッカケ作りなんですよ。ウチは夜メインの店なので、ランチを機に『ここでパーティしたい』とか『今度飲みに来よう』と思ってもらえる広告になるんです。夜は4000円くらいです」

 

――――  損益分岐点は?

「新型コロナ以前は、月の売上がだいたい80万円。でも今は40万円。ちょうどこの水準が損益分岐点です。自分の給料は含んでいません。内訳は、家賃が15万円、光熱費、材料費などですね

 

――――  某フードデリバリーサービスはいかがでしたか?

「うちは、たぶん他の方々とは逆でコロナを機に解約しました。例えば、1000円の弁当なら3-4割が手数料で取られてしまう。弁当箱も高いし、持ち帰り用資材を一式揃えると保管場所も取る。ただし、大量生産できる仕組みがあるならいいと思います。現在、テイクアウトは常連さんにだけ対応するようにしています

宮崎講師「全部、経験値で話されているから説得力があるよね。細川さんは人間力があるから細川さん目当てでくる人も多い。ある種、ホスト的なところもあるのかもしれませんね」

 

――――  燻製ビールはどこから購入するんですか?

「商社さんから。一定量買うから安くして、と頼んでいます。今、コロナ禍で飲食店も酒類を持ち帰り用として販売できるようになったんです。期限付免許ですけど税務署へすぐさま申請しました。リモート飲み会で燻製ビールとグラタンなどのフードをテイクアウトする人も多いですね!」

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※燻製ビール

 

――――  レコールバンタンキャリアカレッジで良かったことは?

「ひとつは、同じ志を持つ仲間と出会えること。レコールバンタンキャリアカレッジを選んでいるという共通点もあるし、反りが合うと思う。社会人コースだからそれまでにやってきたことは違えども、一緒に問題解決できたのも良かったです。あとね、卒業後もいい関係は続く。一周年記念パーティを開けば、同級生が来てくれたりする。『頑張ってるな』と言われれば『頑張らなあかんな』って思うしね。

もうひとつは大変優れた講師が多いと思いました。普通では会えないような有名な先生にも、学生という立場なら近しく教えてもらえるから」

また、質疑応答の後はキッチンを見学させていただきました。フライヤーについて、「電気もありますが、ガスの方が威力が強いです」と宮崎講師。ビールを注ぐドラフトタワー、ダクト、食洗機、製氷機などの設備について一つひとつチェックし、性能と動線をチェックさせていただきました。

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――――  最後に、カフェオーナーを目指す後輩たちにメッセージをお願いします!

「卒業時、僕は調理試験が0点でした。(#1)当時は卒業試験があったんですよ。そんな僕も、こうしてお店を持ち7年目を迎えることができました。何よりも、志が大事です!!大変なことが起こることもあります。でも、強い気持ちがあれば乗り越えられます

 

どんな質問に対しても真摯に答えてくださった細川さん。お忙しいところ、ありがとうございました!

学生たちも、フィールドリサーチを通じて「愛されるお店」のヒントを持ち帰ることができたようです。

 

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店名: CAFE&DINING GIRIgiri『ギリギリ・カフェ』

住所: 〒153-0052 東京都目黒区祐天寺2-16-10 B1F

http://www.girigiri-cafe.com/

 

https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131701/13169494/

 

 

 

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